ネモト・ド・ショボーレ対談連載
TALKIN' REC TAPES #6ゲスト:松田“CHABE”岳二【前編】
SPECIAL[2016.09.14]

●チエさんとCHABEさんの出会いにネモトさんが関わっていたわけではないんですね?
CHABE:ないんですよ。知人に「こんな子がいるよ」って紹介されて、会った瞬間に、あのスタイルなんで、ボーカルの紗羅と並んだらかっこいいって決まっているし、もうこれは頼んじゃおうって。
ネモト:どんなギターを弾くかも知らないうちにでしょ?
CHABE:一応、ギター何使っているかと身長いくつかっていうのだけ聞いて。
ネモト:(笑)
CHABE:それがゴールデンウィークだったんですけど「6月15日にライブが決まっているから、その1本だけ手伝ってもらえませんか?」って言って。
ネモト:ものすごいハマったよね。
CHABE:最初にリハした時、全員が「うわっ!」てなって。チエも紗羅ちゃんの歌に驚いてたし…偶然ですよね。考えて集めらんないじゃないですか、バンドって。
ネモト:俺らも歳とって、キャリアも経験もあって、分かってきちゃった部分があって。LEARNERSは分かってるところ外のマジックっていうか。
CHABE:そうですねぇ。僕も自分が楽しかったですからね。でも「これは長くはないぞ」って思いましたね。それもバンドマジック分かってるからこそ「これは短期決戦でいくかな」って迷って。
ネモト:俺が動画を撮って残さなきゃって思ったのって、そういう感じだと思う。今しかないっていう。
CHABE:本当にやばいかもって思って、でも一瞬でもキャッチできてるならリリースまでやろうって。割と大きな目標はバンドとしては掲げてなくて、目先の目標みたいなものを細かいところで決めて、僕の中でやれれば、あとはみんなのモチベーションをそこまでどう保たせるかなんで。僕も紗羅も基本的には飽きっぽいので、バンドは変化していくだろうなって。どうなっていくのか楽しみですけどね。
ネモト:見ていくうちに、俺が一回否定したっていうか重要な要素と感じなくなっていた力技のロックンロールみたいなものが、ライブを重ねるうちにLEARNERSに備わってきちゃって、不思議な感覚なんだよね。
CHABE:やっぱりバンドキッズじゃない紗羅っていうのが、バンドやりたくてしょうがなかったんだけど、できなかった衝動みたいのが出てるんじゃないですかね。
ネモト:ロカビリーも好きだし、クラブ文化とかも通ってる子だったものね。元々俺は紗羅ちゃんをラジオのDJとして知ってて。でもライブ見たら、全然そういう感じじゃなくて。これは紗羅ちゃんにも言ったけど、ドレスコーズの志磨くん(ex毛皮のマリーズ)に似た匂いがして、それはステージでの佇まいとか手の動きの綺麗さとかなんだけど。
CHABE:カリスマ性とかスター性とかね。やっぱりどうしても見ちゃいますからね。
ネモト:ロックの勉強をして、そのパフォーマンスをしてるんじゃなくて、立ってるだけで形になるっていうか。
CHABE:それとチエちゃんみたいな家の中で鏡を見てギターを弾いてるような、ずっとやってきた子、二人が揃ったっていう。まぁあの二人ですよね。
ネモト:チエちゃんは、中学生とか高校生が「こういうのやりたい!」って気持ちでやり始めた、そのままの感じの子だからね。
CHABE:ただひたすら練習してね。だからチエちゃんは天才ギタリストって書かれているけど、本当に努力の人。
ネモト:やっぱりロカビリーとかジャンルミュージックのシーンって閉鎖的で、そこにいたにもかかわらず、あの感性が凄いなって。いろんなものの吸収も凄いし、天然だしね(笑)。
CHABE:小学生みたいだよね(笑)。
●紗羅さんとCHABEさんの出会いはどんなだったのですか?
CHABE:2009年とか2010年頃に、スペースシャワーTVの中で2時間番組が週1であって、その番組で僕は簡単な構成と選曲と横でDJやってるみたいな感じで入って、渡辺俊美さんと紗羅ちゃんと僕と、ぬいぐるみの声がLONDON NITEのKatchin’でというメンバーでやってたんです。そこで仲良くなって、こういう音楽がやりたいという話は聞いていて、ちょうど彼女が妊娠した時にモデルの仕事が休みになるっていうので、じゃあのんびりやろうよって、僕が弾き語りやってるところに呼んで、カバーしたりし始めたんです。
●それがLEARNERSに繋がっていったんですね。