■2013.06.22 下北沢 CLUB Que
Any Presents take me HOME vol.7 -ONEMAN-
REPORT[2013.07.15]
何度か開催されてきた彼らの自主企画、第7回はワンマンライブ!Vo.工藤のギターハウリングから、ライブスタート、1曲目は『落雷』。いつもの3人に、サポートギターにサカモトナツキ、キーボードに清野雄翔を加えた5人体制。音の迫力にドキリとした。「どうだ!」と見せ付けるように楽しそうなメンバー。工藤はフロアをぐるりと見回すと笑みをこぼした。ベース大森、ドラム高橋もアイコンタクトしては笑い合っている。そんな楽しそうなステージ上につられて、お客さんも笑顔だ。1曲目が終わると工藤はギターを掲げて「ありがとう!」と言った。そしてそのままメンバー紹介、各パートの見せ場もしっかり作りながら場内を湧かす。最後に紹介された高橋のカウントから、2曲目『サイレン』へ。赤いライトに照らされて何だか怪しい気持ちになる。今までに見た中で一番激しいシャウトをする工藤。高揚する気分を抑えられないんだろう。ドラムでつなぎ、ギターのフレーズが奏でられ、『アイデンティティ』へ。工藤のギター、サカモトのギター、大森のベース、3弦のハーモニーが完璧だった。音を足すのではなく、色を足すと言う事。工藤がやりたかった音色が少し分かったような気がする。続く『STRANGER』では薄水色のライトに彩られたステージが綺麗だった。工藤のハイトーンボイスにとてもあっている。
MCではAny雨バンド説挽回?な話や、3人にはあまり会話がない(笑)件などを話して、新曲『緑の季節』へ。恋にまつわるヒヤリとする言葉をさらりと優しく、可愛さを足して歌えるのはAnyならではだなと思う。一息ついて、蒼い照明が降りる。『眩暈』だ。ゆらゆらとたゆたうようにメロディが流れていく。お客さんもゆったりと音にもたれているよう。『からんころん』では青暗い照明から一変して赤いライトへ、ディープな楽曲とカオス感が相まって、トランスとロックの揺らぎを見ている様。ラストに向けて5人が狂乱していく様子は圧巻だった。
ここで工藤がアコースティックギターに持ち替え、新曲の『青空』へ。空をゆっくりと仰ぎ見るように、平熱感の中に漂う喪失感と愛しさ、小さな決意のような曲。早くこの曲の歌詞が知りたいと思った。


このサウンドが心地よいのか、歌いながら笑顔を見せる工藤の表情が印象的だった。ここでMC、フェイスブックで繋がった旧友の結婚についての話。そして、ギターをストラトに持ち替え、結婚をテーマにした『太陽と月のように』を演奏。サカモトはスライドバーを用いたスティールギターで艶やかな音でメロディを彩っていた。
ライブアレンジされた『サナギ』の次はキーボード始まりの『気配』。独特なグルーヴと滑らかなメロディがある種の色気をかもし出していた。工藤がアコギに持ち替える間に4人の短いセッション、そして『UNDO』へ。グルーヴィなベースラインに浮遊感のある鍵盤の音が効いている。やっぱり5人編成だから味わえる音色だ。ギターを戻して、『未来のシーソー』、『ガールズエンドシネマ』、『素敵』を続けて演奏。ラストに向けてテンションも上がっていく。何度もフロアを見ては嬉しそうに笑う工藤。こんなにもニコニコしているのは初めて見た(笑)。大暴れしている高橋も大森もオフマイクで歌いながら演奏している。工藤とサカモトはアイコンタクトしながらギターを弾くシーンも。要するにステージ上はもう楽しくて仕方ないっていうパワーで溢れていた。ふとフロアを見るとステージに負けじと笑顔が溢れている。ライブハウスいっぱいに笑顔が溢れている、そんなライブは素敵に決まってる。ギターを掲げ、「ありがとうございました!」と一言挨拶し、本編が終了。