音速ライン『明日君がいなくなったら』インタビュー
INTERVIEW[2017.11.22]
●3曲目は『リンカラン』。これは今の形でリリースする事にした思いとか、決め手は?
藤井:何かずっと、もったいないなと思ってたの。前にリリースしてるけど、バンドバージョンのデモもあるし。「小作品」にしておくのはもったいないな、どのタイミングで出せばいいのかな、って思ってた時に、さっき言った「最強のマキシ」のコンセプトを考え付いて、絶対ここに入れるべきだなって思って。俺が一番好きなのはね、この「君と今笑った事は」っていう一文とね、「君が今笑った事は」。一字しか違わないんだけど、超深いでしょ。「君と」笑った瞬間を共有してるのか、「君が今」だと見てるだけなんだよね。表現の仕方として一字違うだけで、見てるだけなのか一緒に楽しんでるのか変わっちゃう。
●インサイドかアウトサイドか。
藤井:そうそう。そこが昔…書いた歌詞なんだけどさ、今さら何か刺さって来て。良いなぁって。忘れたくないしさ、でも忘れちゃう、けど、っていう所が。
●理想の形に。アレンジは迷わず?
大久保:アレンジはともかく、藤井さんが言ったように尺とかだよね。
藤井:あと、俺は入りのドラムのところが好きなんだよね。今回は前にサポートしてくれてたタナカジュンさんに叩いてもらって。ジュンさんは相性が良いんだよね。俺の歌を汲んでくれるの。あと、ずっとお世話になってる合宿所のおっちゃんはドラマーなんだけど、「合ってるな」って言ってた(笑)。

●はい次は『4438』。美しい余韻の後にドーンと(笑)。
藤井:(笑)本当はこれ1曲目にする予定だったんだけど、最後にこれが来た方が「あ、来年やんちゃしてくれるのかな」って思ってくれるかなって。15周年のことも考えて最後にした。
大久保:アルバムだったらね、これが1曲目だけど。
●ああ、確かに。そう考えると4曲だからこその曲順なんですね。
藤井:そう、次に続く感じにしたかったしね。
●これは楽しんだ感じですね。
大久保:そうですね(笑)。普通にセッションしてるみたいに音合わせしてる延長で出来たって言うか。そこにサビ付けてね。
藤井:そうね。もう気持ちダダ漏れみたいなね。
大久保:あはは(笑)。
藤井:この先が見たいんだから頑張っていこうよっていう事だね。
●歌詞まんまですね(笑)。
藤井:そう、まんま!

●ジャケットも綺麗ですね。印象的。
藤井:これもね、レコーディングの時にスタジオに行く途中に撮ったやつなんですよ。ふらっと。何か寂しい感じで良いなって思ってて。デザイン会社の人に「そこに『居ない』感じにしてください」って言って。ちょっと加工もして貰って。
●無機質な感じに。写真は藤井さんが撮ったものですか。
藤井:そうです。何か良いよね。大久保も色味を気に入ってくれてて。
大久保:ジャケットも勿論良いんですけど、帯の部分も含めて良くて。帯がオレンジなんですよ。黄色っぽい。意外な組み合わせなんですけど、それが凄い良い。
藤井:今までにない感じだよね。お店に並んでてもパッと目に付く感じにしたかった。これさ、12月のツアーやばいんじゃない?面白いと思うよ。
大久保:楽しみでしょうがない。
●(笑)東京、名古屋、大阪、郡山と4か所で。『TOURハイボールミラーボール2017』と。15周年への期待も高まりますね。
大久保:続いていくのは大前提として、まだ何も言えないです(笑)。
藤井:言えはしない(笑)けど、15年目に何をやらかすんだろうなって思っててほしいね。
●(笑)楽しみにしてます。では最後にどんな作品になっているか改めて。
藤井:自分の人生の中で4曲入りなんだけど、物凄い宝物になるようなマキシとかe.p.盤ってあるのよ。それを俺らも作りたかった。俺的にベルベットクラッシュとかね、いっぱいあるんですよ。そういうのを再現したくて、日本にはあんまり無いからさ。聴いて貰えれば分かると思うんだけど、絶対に宝物になると俺は思ってるので。これを聴いてライブに来たくなると思うし。
大久保:本当に、シングルとかマキシとかe.p.とか言われてますけど、1曲目だけ聴いときゃいいやとか、そんな感じじゃ絶対ないので。捨て曲が無い本当にバランスの良いミニアルバムがあるとして、そういうのにも負けない内容になってるので。バランスとかじゃないな…強いですね。最近、データ買いとかも増えてるじゃないですか。でもこれはジャケットも、盤面のデザインも含め、視覚から良いので。
藤井:うん、盤が強いね。全部含めて。本当に手に取ってほしい。歌詞カードも良いよね。
大久保:(笑)。営業トークになってきたな(笑)。
藤井:なんだこのやろう(笑)。
全員:わははは(笑)。
●いやいや、盤のビジュアル情報重要ですよ(笑)。
大久保:本当に今回「強い」です、全てが。自分たちも芯から楽しんで作れたし、良い思い出って言ったらあれですけど、今年の夏ほぼレコーディングで終わったけど良い思い出しかなくて、自分の中で。
藤井:それも全部出てるよね。ジャケも夏休みの終わり感があるし。
大久保:それもあって思い入れが強いんだろうな。
●プラスのパワーしか感じないですね。
大久保:今そうですね、今回。
藤井:何かさ、悲観的になる事が何にもないもん。
●あー、音速は本当に素直に音に出ますよね。
大久保:あははは(笑)。
藤井:そうだね(笑)。そう思う(笑)。
●はい、ありがとうございました。
(文・写真/朝倉文江)

『明日君がいなくなったら』
01. 明日君がいなくなったら
02. ハイボールミラーボール
03. リンカラン
04. 4438

OLK-002 
1,200円(税別) 
ONSO9 LIFE KOUBOU
2017.11.22発売
※全国タワーレコード限定販売

LIVE SCHEDULE
「明日君がいなくなったら」発売記念ツアー
TOURハイボールミラーボール2017
2017.12.10(日) 東京:下北沢SHELTER
2017.12.16(土) 名古屋:新栄 RAD SEVEN
2017.12.17(日) 大阪:南堀江knave
2017.12.28(木) 福島:郡山 CLUB#9

■公式HP https://www.onso9line.com/