ラッキーオールドサン 『Caballero』インタビュー
INTERVIEW[2016.06.22]
●では1曲ずつコメントをお願いします。
篠原:『遠くの旅人』はナナさんだね。
ナナ:はい。『遠くの旅人』…。
●これ、ALLナナさんですか?
ナナ:あ、そう、これ全部私で。ギターと歌は一発で録ったんです。これは全部自分でやろうかなと思って。うん。曲紹介かぁ…(笑)。そのまんまなんですけど。
篠原:旅をしてる人の歌では無いよね?旅をしてる人の事を思ってる歌。
ナナ:ああ、そうです。旅をしてる人の事を歌った歌で。ええと…難しいですね…(笑)。遠くに行ってしまった人の歌。
●それはどんな人なんですか?
ナナ:これはきっと聴いてくれた人によって感じ方が変わると思うから、言ってしまうのは違うかなと思うんですけど…。本当は側に居る人が遠くを旅している歌です。それしか言い様がないですね。
篠原:あと、これが一曲目っていうのが僕は個人的に面白いと思ってます。人に指摘されたんですけど、全体的に「旅」をしている曲が多いんじゃないかって言われてて。そんなに意識はしてなかったんですけど、これが1曲目に来ているのがアルバムのイメージと言うか全体像としても面白いって言うか、不思議な感じですね。最後の『なんとなく』も、別に繋がってる曲じゃないんですけど、最後は旅をしてる人の歌になってて。
●旅で始まり旅で終わる形になってるんですね。
篠原:意図したわけじゃないんですけど、目線的に面白いなと思ってます。今思うと。

●では2曲目、『夜汽車は走る』
ナナ:『夜汽車は走る』、これはShe&Him?
篠原:(笑)言っちゃった感じだね。
ナナ:あ、じゃあナシで(笑)。
篠原:(笑)She&HimがThe BEATLESのカバーをしてて、男性ボーカルがラジオボイスみたいになってるのがあって、アレンジの元ネタはそれですね(笑)。この曲は、自分ではこのアルバムの中で一番好きで。ちょっとスローバラードと言うか、こういう感じで、昔のオールディーズとかブルースとか、スローなテンポでやっているのは自分たちの曲でも少ないから。僕は好きですね。

●はい。『あくび』
ナナ:なんで『あくび』をカントリーで演ろうってなったんだっけ?
篠原:なんだっけ…あ、コード進行がカントリーだったんだ。
ナナ:そうだったの?(笑)全然意識してなかった。『あくび』はもうずっと前からある曲で、ラッキーオールドサンを始めるってなる前に、2人でスタジオに入った事があって、その時に聴いて貰った曲なんで凄く古いんですけど。うん。
篠原:これは実はアレンジが3つくらいあって、一つは弾き語りで録ってるやつで最初の自主制作盤に入ってて、ひとつはこのアルバムのカントリー的なもので。もう一つ実は幻のテイクがあって。パンクロックバージョン(笑)。
ナナ:そうだ(笑)。忘れてた(笑)。
●想像できない(笑)。
篠原:それは僕らももう持ってないんですけど。
ナナ:一人だけ持ってる人が居て(笑)。
●誰(笑)メンバー持ってないのに!(笑)。
篠原:Hara Kazutoshiさん(笑)。
ナナ:あははは(笑)。
●あはは(笑)。あと、こうやって並べて全体を見ると『あくび』は旅立ってないんだなと思いました。
ナナ:ああ、そうですね。旅をしてないです、これは。『あくび』は何処にも行けない歌です。

●次は『恋の予感』
篠原:これはもう、ドゥーワップですね。これでも最初、歌だけにしようと思ってて。ドラムとかギターも入ってるんですけど、アレンジの選択肢として最後まで歌を主とするか、他の音も入れるかみたいなので悩んでた曲ですね。
ナナ:でもドゥーワップのアイデアは録音する時じゃない?
篠原:あ、そうだ。ロリポップを聴いてたんで、歌だけで演るのがめっちゃカッコイイんじゃないかって思ってて。で、最後の方でロリポップ聴き直したら普通に歌だけじゃなかったっていう(笑)。
ナナ:あはは(笑)。
篠原:じゃあ音が入ったほうが良いんじゃないかって。
●あと、歌詞の「素敵」の所の歌声がとても素敵です。キラキラしていてきゅんとします。
ナナ:本当ですか?嬉しい。ありがとうございます。
篠原:ありがとうございます。