●(笑)。ちなみにレコーディングの期間とかは? 浦山:そもそものレコーディングした場所が、京都のハンサムケンヤくんの事務所の社長さんがやってるスタジオを借りて、そこで自分達でマイクを立てて録ったんですけど、何月かな。 寺井:7月から。7月から録り始めて。 浦山:8月末完パケの。 寺井:マスタリング前日に。 ●忙しかったですね。 浦山:でも6月くらいからやってなかったっけ?最初は、入れる曲目の中に会場限定で出してた曲も入ってるから、スムーズに行くだろうって思ってて、でもやってみたら意外と時間掛かるぞっていうのもあって(笑)。 寺井:E.P.からの音源は曲の長さとかアレンジとか変わってたり歌詞が増えてたりするんで、そこがね、意外とすんなりいかなかった。 澤本:やっぱり、増えると何か足したくなるし(笑)。 全員:(笑)。 澤本:バランスが崩れるんで難しい。 浦山:何だかんだで一日一曲くらいの時間は掛かってるんじゃないですかね。もっと早くからやればよかったんですけど、その前にアコースティックとか会場限定とかをやってて。 寺井:常に何かのリリースが迫っている状態だったので。 ●平行して平行して。 浦山:(笑)普通インディでやってたらじっくり時間をかけて作るものだと思うんですけど。構想自体は前から動いてたんですけどね。 寺井:アンプラグドからずっとこういう感じでやってるから(笑)。 ●曲目とかどんな物にしよう、とかはいつぐらいに決まって? 寺井:特には考えてなかったですけど、一個あったのは、平たい言い方ですけど、前向きになるアルバムにしたいなと思ってたのは覚えてます。結構、バンド事情も解散のニュースだとか、この世代に多くなって来たし。それはそれでしょうがないんだけど、何かこう…それでも未来がすべて終わるわけじゃないから。何かしら先に希望があるアルバムになれば良いなとはずっと思ってて。『ウォーカー』って曲があるじゃないですか。あれは結構アルバムの中で一番、僕が言いたかった事かな。 浦山:言ってたね。曲を作ってた時にこれをアルバムのテーマと言うか、そういう曲にしようって。何かそういうのがテーマにあったから他の曲もすんなり出てきたかなっていうのがあって。あとは何か、らしさって言うかLOVE LOVE LOVEの素直になってる曲っていうか…あえて狙ったりはしてないっていう。だから4つ打ち排除しようって言ったんですよ(笑)。っぽいのはありますけど。 澤本:ないですね。ドンドンドンはありますけど。 浦山:ダンスミュージックはあえて意識してはやってない。 ●はい。では曲のコメントをお願いします。『ONE STAR』から。 寺井:これは一番最後に作りましたね。リードトラックが中々出来なくて。 浦山:『ウォーカー』のテーマみたいなのはあったんですけど、彩りとして、最初に言った名刺代わり、皆に新しく聴いて貰える為の入り口として。考えて。わかりやすくLOVEの良さが出やすい、けしてガンガンいくロックじゃなくミドルナンバーでメロディが良いっていう曲。 寺井:『プラネタリウム』のセカンドバージョンを作りたかった、感じはある。爽やかな感じを作りたかったんですよね。 浦山:ここ数年やってきたLOVE節が詰まってるんじゃないでしょうか。 寺井:LOVE節、かな。 浦山:久しぶりに聴く人も「こういう感じだよね、LOVE LOVE LOVEって」ていう感じにもなるだろうし。若い人ってこういう感じの曲って聴いてないと思うんですよ。J-ROCKシーンの感じではないって言うか、反応してる感じじゃないけど、でもちゃんと聴いてくれてるような。 寺井:テーマはLOVE LOVE LOVEのベーシックを見せるっていう部分の一曲ですね。メロディとか。 ●歌詞的には『プラネタリウム』の第2章みたいな? 寺井:2章みたいな…たまたま設定は夜になったんですけど。僕は昔から切ないものに惹かれるタイプの人間なので、そのフィーリングで書きました。ただ『プラネタリウム』よりは、前向きな歌だと思います。 ●『鼓動』 寺井:この曲は最初「イントロ」っていう仮タイトルが付いてて、この曲をアルバムの一曲目にしようと思ってたんですよ。始まりのような曲だったから。 ●ああ、アルバムタイトルから考えてもそんな感じしますね。 寺井:そう。英語にしたらちょっと直接的過ぎるから日本語にしようって。アルバムの説明みたいなのになれば良いなって。その、2曲目は「人間はこうやって歩いていく」みたいな事を書いてるんですよ。その…人生こういう事が色々有るよねって。その、色んなストーリーをアルバム、各曲に散りばめてて。だからこの曲がアルバムのざっくりとした説明書みたいな感じになってるんですよ。ただ一曲目にしなかったのは、このアルバムの世界観よりバンドの世界観を『ONE STAR』でみせたかったからですね。まぁもし試聴機に入った場合ということも考えてはいたんですけど。 ●(笑)。 寺井:聴きやすいトコから入ってもらって。あんまり自分の構想にばっかり捕らわれるのはよくないなって、イントロなんだけと、2曲目になった感じです。 ●はい。リバーブ?音も面白いですね。 寺井:ああ、あれはでもミックスの人に完全にお任せしていて。僕はなんも言ってないんですけど(笑)イメージしていた通りにミックスしていただいて(笑)。 ●進めっていう感じで3曲目に続いて。 浦山:そう、かぶりながらね。 寺井:1回やってみたかったんだよね。続いてるっていうの。Radioheadの『Ok Computer』とかそうじゃないですか。それにくらべればスケール小っちゃいんですけど(笑)。 ●『新しい季節』 寺井:これはそんなに言う事はないかな。 澤本:(笑)。 寺井:曲ネタ自体はかなり前に作っていたもので、6年位前かな。それにサビを後から付けたというか。僕のデモ曲倉庫から漁ってきて作った感じですね。Aメロだけが出来てて、それをずっと使いたかったんだけど、その続きのメロディーが思いつかなくて。久しぶりに引き出し開けてやってみたら、あっ思いついたみたいな。 ●じゃあ20代と30代の寺井さんのミックスですね。 寺井:そうなりますかね。歌詞はその時、書いてなくて歌メロだけやったんで。はい。……。 浦山:じゃ、次ぎ行きますか。 澤本:(笑)。 ●『Walk in the Morning』 寺井:これはフジタユウスケ君と一緒にやったときに作った曲で。気の抜けたような感じの。作り方も、スタジオ始まる前に皆でちょっと音出してる時に、こんな感じで良いかな、これでちょっと作ろうか、みたいなラフな感じで考えてて。バンドっぽいっちゃバンドっぽいですね。曲の出来始まり方が。昔はそんな感じで作ってたから。その感じで出来たなって。結構歌詞の内容はそんなに無い感じですけど。 澤本:(笑)。 寺井:いや、本当は無いこともないんですけど。割と気に入ってるかも知れない(笑)。 浦山:意外と僕ら音楽的なところでファンクっぽいのが好きだったりするから、テンション上がってそのまま作ったっていう感じで。 澤本:アコースティックでやって、そん時会場限定盤でもやって、更にそこからライブいっぱいやって、もう一回アルバムに入れたんで(笑)、良い感じやと思います。 浦山:良い感じだと思います(笑)。だいぶスッキリしましたね、会場限定のやつより。